山の黒い宝石「ヤシャブシ」──静けさと渋みを飾る炭のかたち

上毛工房がつくる花炭のなかで、ひそかに人気のある素材があります。それが「ヤシャブシ(夜叉五倍子)」。
小さな松ぼっくりのようでいて、どこか和の趣を感じさせる不思議な実。素朴ながら力強く、ひとつ置くだけで空間にぐっと深みが生まれる——そんな不思議な存在感がある自然素材です。
ヤシャブシとは?──古来から染色や薬用にも
ヤシャブシはカバノキ科の落葉高木で、日本各地の山野に自生しています。秋になると小さな球果(きゅうか)ができ、それが私たちが花炭にしている“実”です。
この実は、タンニンを多く含んでおり、昔から草木染めの媒染剤や、薬用としても利用されてきた歴史ある植物。自然の知恵とともに生きてきた日本人の感性が、この小さな実にも宿っているように感じます。
花炭になるとさらに美しく

炭化させたヤシャブシは、表面が細かく凹凸に富み、光の当たり方で表情が変わります。ツヤをおさえた深い黒は、派手ではないのに、ふと目を引く美しさ。
上毛工房では、このヤシャブシをBOXタイプにも、かごタイプにも取り入れています。繊細な表情のある炭のなかで、空間を引き締めるような存在として配置しています。
花炭BOXタイプ
▶ https://kogekobo.com/contents/box/
花炭かごタイプ
▶ https://kogekobo.com/contents/kago/
どちらも「ヤシャブシ」がアクセントとなり、季節感や自然の静けさを表現するのに欠かせない素材です。
小さな黒で、空間が変わる
たとえば玄関や書斎の一角に、ちょこんと置くだけでも、ヤシャブシの持つ“渋み”が空間を引き立ててくれます。炭としての調湿・脱臭効果もあるため、実用性も兼ね備えています。
ギフトとしても人気の高いヤシャブシ入りの花炭。特に年配の方や和の趣が好きな方には、どこか懐かしく、落ち着く存在に映るようです。
「静けさを飾る」上毛工房の花炭
自然がくれた造形を、そのまま炭に。
ヤシャブシのように、地味だけれど味のある素材を、暮らしのなかへ。